成長期に多いオスグッド・シュラッター病の予防法と痛みを軽減させるセルフケア法
スポーツを頑張っている成長期の子どもに発症しやすい膝の痛み。
膝の皿の下が押すと痛い。膝の皿の下が走ったりジャンプすると痛い。深くしゃがみこんだり、正座すると痛い。
それはオスグッド・シュラッター病かもしれません。
ここでは、予防法と痛みを和らげるセルフケア法を紹介します。
今日からできる予防法
オスグッド・シュラッター病のようなスポーツ障害は、日頃から予防に取り組むことが重要です。
重要になるのは、筋肉の柔軟性、筋力、栄養です。意識して行いましょう。
1.練習の見直し
オスグッド・シュラッター病は、スポーツや運動の負荷がかかり過ぎて引き起こされます。
練習時間や日数、強度、走ったりする地面、シューズ、インソールなど工夫しましょう。
2.バランス良く栄養を摂る
成長期は急激に骨や筋肉が成長します。
成長を止めないようにしっかり栄養をバランス良く摂ることが大事です。
炭水化物やタンパク質、ビタミン、ミネラルは積極的に摂りましょう。
3.ストレッチをする
起床時、運動前と運動後、入浴後の1日4回をおすすめします。
反動を付けずにゆっくり呼吸をしながら行いましょう。
いた気持ち良いところで伸ばしましょう。30秒×2セット行いましょう。
ストレッチをする際は、狙いの筋肉がしっかり伸びているかを確認しましょう。
大腿四頭筋のストレッチ
- 右手で右足を持ち、ゆっくりと後ろに引き、踵をお尻につけましょう。
- 太ももの前が伸びているのを意識しましょう
- 反対側も同様に行います
- ※床に両手をついて行っても可
痛みを和らげるセルフケア法と注意点
症状が強い場合には、骨が剝がれてしまう恐れもあるので、1~2ヶ月間の安静が必要になります。
部活動に入っていて試合が近い、大事な大会前で練習を休めない!というケースもあるかもしれません。
後遺症などのリスクを考え、身体の状態と相談し、テーピングやサポーターなど考慮することが大事です。
痛みを軽減させるには、氷のうで膝の皿の下の痛い部分を冷やすアイスマッサージや大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)のストレッチなどが効果的です。
成長期の骨はまだ弱いため、無理にストレッチを行うと骨の一部が引っ張られて剥離骨折(はくりこっせつ)を起こす可能性があります。
いた気持ち良いところで30秒×2セット行いましょう。
また、必要以上に冷やすと筋肉が硬くなって血流が悪くなり、成長を妨げてしまう場合もあるので、10分冷やして5分間を空けて10分冷やしてを3セット行いましょう。
オスグッド・シュラッター病に効果的なテーピング
オスグッド・シュラッター病には、テーピングも効果的です。
キネシオテープという伸びるテープを使用します。
痛みがある部分を中心に下から上に若干引っ張りながら貼っていきます。
すね上から太ももの前の真ん中くらいまで貼りましょう。
成長期における子どもの骨はとてもデリケートです。
子供は痛みがあると動かすことを嫌い、ストレスが溜まります。
親や指導者は、その点を知っておき、無理な運動をさせないよう注意をしておく必要があります。
なかなか痛みが治まらない場合は、早めの受診をお願いします。