肘の内側の痛み‐内側上顆炎(ゴルフ肘)の症状と原因、予防法と対処法
ゴルフをされている方で肘の内側が痛くなったりしたことありませんか?
これは、内側上顆炎(ないそくじょうかえん)というスポーツ障害です。
ゴルフ肘とも呼ばれ、肘の使いすぎ(オーバーユース)によって起こる疾患です。
また、テニスのプレー中や野球の投球時にも発生することがあります。
内側上顆炎(ゴルフ肘)とは?
内側上顆炎とは、肘の内側にある内側上顆という部分が筋肉の腱に引っ張られて痛みが生じます。
手首や肘を使いすぎること(オーバーユース)によって発症する怪我の総称をいいます。
症状としては、手首を曲げたり捻ったりする動作のときに、肘や前腕の内側に痛みを感じるのが特徴です。
特に、手首を掌屈(手の平側)に曲げると痛みが強く誘発されます。
ゴルフ肘の主な原因
主な原因としては、肘の内側への過度な負担がかかり続けることが原因で発症します。
ボールを打つ際に、ダフッたり、肘に負担がかかった状態でスイングを続けていたり、体全体で打たずに手先で打っていることが原因です。
加齢による筋力低下や柔軟性の低下などもゴルフ肘を発症する要因のひとつになります。
ゴルフ肘の予防法や対処法
ゴルフ肘の痛みを軽減するためには、痛みや違和感を感じたら無理して動かさないことです。
ゴルフ肘の場合、痛めてしまって動かせば動かすだけ症状が悪化します。
きちんと安静にし、治療をすることをおすすめします。
初期の段階であれば、肘の内側を
アイシング(1分間)→ホットパック(1分間)→アイシング(1分間)を3セット
行いましょう。この方法は血液循環を良くして炎症を早く抑えることができ、回復を早めます。
肘の痛みを軽減するストレッチ
安静にしている間、肘の痛みを軽減させるにはストレッチが効果的です。
痛める前の予防としても有効なので是非やってみましょう。
肩後方(三角筋、上腕三頭筋)を伸ばすストレッチ
背中を真っ直ぐ伸ばして立ち、片腕を水平に伸ばして、反対の手で肘を抱え込みます。
腕は肩の高さに保ち、肘が下がらないよう注意しましょう。
30秒×2セット行いましょう。
体幹部(側屈)ストレッチ
正座して頭の後ろに手を組みます。
上半身を左右に捻りましょう。左右20回×2セット行いましょう。
体を横に曲げて、左右20回×2セット行いましょう。
呼吸も止めずに行いましょう。
股関節のストレッチ
片足の内側を台に置き、上半身を真っ直ぐにし、上下に上半身を動かします。
左右20回×2セット行いましょう。
肘のサポーターも有効
肘の内側への痛みを軽減するためにサポーターは有効です。工夫してうまく使いましょう。
スイングフォームや練習量の改善もしましょう。
肘は日常生活で勝手に動かしてしまいます。
そのため、痛みや炎症がなかなか取れない部位でもあります。
痛みが強くなる前に、スイングフォームや練習量を調整し、改善しましょう。
スイング時にグリップを強く握りすぎると、手首や前腕部、肘関節、肩などの筋肉や関節が硬くなり、腕に力が入ってしまいがちです。
このような手打ちを続けていると、ゴルフ肘の原因になります。
グリップは軽く握り、体全体を使ってスイングしましょう。