肉離れの症状や原因、予防や対策に効果的なストレッチと対処法
走ったり、急に体を動かした際にピキッとした経験はありませんか?
もしかしたら筋肉が損傷し、肉離れまたは筋膜炎を起こしているかもしれません。
太ももやふくらはぎなどに多い肉離れ。
怪我の中では捻挫と同様に多い怪我となります。
肉離れは再発を起こしやすいため、入念な治療やケアが必要です。
では、肉離れになった際にはどうしたらよいのか。説明します。
肉離れとは?
肉離れとは、筋肉が損傷、断裂する怪我のことをいいます。
太ももやふくらはぎなどの筋肉に多く、筋繊維が切れたり、裂けたりすることによって、炎症や内出血を起こし、患部が腫れ、激しい痛みを感じます。
筋肉は一度損傷するとしっかり回復させないと再発を起こしやすくなるので、適切な処置を行う必要があります。
肉離れの原因
急なダッシュやジャンプなど、急激に筋肉への負荷がかかってしまい、急に引き伸ばされて肉離れを起こします。
筋肉に強い負荷がかかり、その負荷に筋肉が耐えられなくなった時に、筋肉の一部が切れたり、裂けてしまったりするのです。
筋肉の疲労、筋肉の柔軟性の低下、筋力低下、負担がかかり続けていたなど原因となります。
肉離れの症状
肉離れの症状は、年齢や筋肉の状態によって異なります。
新生児・乳児・幼児は、筋力が低く、充分に筋肉が作られていないため肉離れは起こにくいですが、筋肉の発達、成長、運動量の増加に伴い、小学校高学年くらいから肉離れを起こしやすくなります。
成長期の若い人やスポーツ選手は、
- 大腿二頭筋(太ももの後ろ側の筋肉)
- 大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)
- ハムストリングス(太もも裏側の内側の筋肉)
が起きやすく、中高年になると、
- 腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)
- アキレス腱(かかとの筋肉)
に多くみられます。
筋肉の急激な伸び縮みが原因で起こるので、筋肉の柔軟性が特に重要です。
肉離れの応急処置‐RICE処置
すぐに冷やす
肉離れ直後は直ちに冷やしましょう。
タオルを水で濡らしてもいいですし、氷嚢などでアイシングしましょう。
15分間×3セット行いましょう。
挙上させる
太ももやふくらはぎの場合、膝を軽く曲げ、クッションなどで心臓よりも少し高い位置に上げておくと良いでしょう。
安静にして圧迫する
痛めた方の足に体重をかけないようにしましょう。
タオルなどで患部を巻いて圧迫しましょう。
肉離れの治療法
肉離れの治療は、安静と固定が基本となります。
早期改善・回復を目指す場合には超音波治療器などを使用し、循環を促進し、組織の回復を早めるのが効果的です。
症状にもよりますが、2~3週間は患部を固定し、組織の修復を優先させます。
組織は修復過程で収縮してしまうので、元の組織の状態に戻すには、収縮した組織を引き延ばすことも必要になるため、ストレッチやマッサージなどの治療が必要です。
自宅で簡単にできるのは、
シャワーの水で1分間冷やして、
35度くらいで1分間シャワーをかけて
を3セット繰り返します。
そうすると血行が促進し、早期改善が期待できます。
肉離れ予防ストレッチ法
運動前のウォーミングアップ不足や運動後のクールダウン不足は、肉離れが起こる原因のひとつです。
入念な準備が予防につながります。
日頃から取り組むことで肉離れを防止しましょう。
各種目30秒×3セット行いましょう。
1.太もも前(大腿四頭筋)のストレッチ
- 背筋を伸ばして立ちます
- 片膝を曲げて踵をお尻につけましょう
- 太もも前面の伸びを感じるところでキープ
2.太もも裏(ハムストリングス)のストレッチ
- 片足を椅子の上に伸ばしましょう
- 足首を立てて、上半身をゆっくり前屈します
- 太もも裏の伸びを感じ、姿勢を保ちながら行いましょう
3.ふくらはぎ~アキレス腱のストレッチ
- 厚みがある本などの上に爪先を乗せて、体重をかけます
- ふくらはぎとアキレス腱の伸びを感じましょう
- ゆっくり前に荷重をかけましょう
まとめ
肉離れ・筋膜炎は無理してしまうと再発を繰り返し、運動パフォーマンスが極度に低下します。
早めの適切な処置が予後を左右しますので、痛みが出たら早めにご相談ください。